今晩のテレビは、
「堀江容疑者」のニュースで
もちきりである。
子どものお金教育的にいえば、
このライブドア事件の背景から
企業のコンプライアンスの問題とか
また社会的責任投資の重要性とかを教える
教材にできるのかな、とは思う。
でも、私はもう一つ別のことを考えながら
画面を見ていた。

今、この時代が動いているときに
昔の話を持ち出して恐縮だが、
中学時代に愛読していた本に
三島由紀夫の「青の時代」があった。
これは『光クラブ事件』という
実際にあった事件を
題材にかかれたものであるが、
ここに書かれた主人公が、
堀江氏に実によく似ているのだ。
お金に対する万能感や
合理性を大切にする生き方、
体制に挑戦するかのような強引な経営手法、
…繁栄、そして破滅。

小説自体は、三島作品の中で、
たいした評価は得ていない。
ただ、主人公の鮮烈な生き方に
思春期の私は強く引かれた記憶がある。
表紙がなくなり、
ぼろぼろになった岩波文庫が、
まだ実家にあるはずだ。
だから、今の若い人たちが
堀江氏に魅せられるのも、わからなくない。

「青の時代」は主人公が
自ら命をたつところで終わる。
が、堀江氏には、
その主人公と違った未来を切り開き
氏に魅せられた多くの若者たちに、
社会に多くを学んだ成長した主人公の姿を
示して欲しいと切に願う。
それが次世代にとって
生きた「お金教育」になるはずだ。
私も「青の時代」の続きを
ぜひ読みたいと思う。