昨年末、実家に帰った時、書棚を整理しました。
時間が止まったような本の中に
「天声人語」の文庫本がありました。
入江徳郎氏の書かれたものです。

 本には、高校生だった私の
拙い鉛筆の書き込みが、
あちらこちらにありました。

  朝日新聞は、私にとって
教科書のような存在だったのです。

  その朝日新聞が、今日の朝刊で
「信頼回復と再生のための行動計画」を
発表しました。
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熟読しました。

 ことに至る経緯や
この行動計画の賛否はさて置き、
私自身、年頭にあたり非常に
身が引き締まる思いがしました。

事実に対して誠実であること。
事実に対して公正であること。
そしてさらに、謙虚さを持ち、確かに伝えること。

 私は私に与えられた仕事の中で
誠実で、公正でありたいと
心がけているつもりになっていたのですが、
至らないのではないか――。
自らを顧み、恥じ入っています。

今の世の中は、事実が複雑化し、
さまざまな利害が入り組む一方で、
言論は極端に記号化しています。

子どもを取り巻く環境も、
AイコールBといったように
単純な公式で語ることは
難しくなっています。
一方で、社会の価値観が多様化し、
有り様も混沌とし、
求められる力が変化している中、
教育もまた揺らがざるを得ない側面があります。

こういう時代に
事実を公正に見て、考え、伝えるとは
どういうことなのか。

2015年。
言葉を発する前に、
自らを謙虚に検証していきたいと思いました。